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海蔵山（かいぞうざん）太寧寺（たいねいじ）（臨済宗建長寺派）。当寺の前身は、源範頼により瀬ヶ崎に創建された真言宗の薬師寺といわれています。この薬師寺は、寺前に移転し現在の薬王寺となり、当初の薬師寺のあった場所に範頼の菩提のため鎌倉時代に範頼の戒名に因み、太寧寺が開かれました。その後、昭和18年5月横須賀海岸航空隊の追浜飛行場拡張のため、当時の場所(関東学院六浦小学校辺り)から現在の片吹に強制移転させられた。源範頼のお墓としては個人的に悲しいなぁ（泣）。更に「赤ひげ」といえば、黒澤明監督の映画が有名ですが、その主人公のモデルとなったのは、実在した医師、小石川養生所の小川笙船（おがわしょうせん）です。実はこの小川笙船のお墓もここにあります。なぜここにあるかというと、小川笙船は引退してから、海が近い風光明媚な金沢の地に３年間住み、病気をして江戸に戻ったものの、遺言で遺骨は太寧寺に納めたのです。と、いう事でここには有名な2人のお墓があるんです。

薬王寺。金沢区洲崎にある龍華寺の末。真言宗御室派（総本山：仁和寺）。本尊は源範頼の念持仏で行基作と伝わる薬師如来。範頼は源頼朝の異母弟で、１１９３年（建久４年）、謀反の疑いをかけられ、伊豆修禅寺に幽閉されたと伝えられている。修善寺の伝承では、源範頼は修禅寺の八塔司の一つ信功院に幽閉された後、梶原景時に攻められ自刃したのだと伝えられている。しかし、その一方で修禅寺を逃れて太寧寺（当時は瀬ヶ崎）で自刃したという伝承もあり、太寧寺には薬王寺の住持が年号月日を記した範頼の位牌が残され、薬王寺にはその位牌の写しが残されているのだという。と、いう事で普段近くに住んでいるのにその歴史を知らなかったので大寧寺から帰る道で寄ってみました。こちらも隣の称名寺(金沢北条氏一門の菩提寺)が桜も満開なのもあり、多くの人で盛り上がっている横でひっそりと…。